有給休暇は正社員だけではなかった!全員が働きやすい職場作りのために

有給休暇の基本を知っていますか?

「有給休暇は正社員にだけ適用されるもの」と思い込んでいる経営者や管理者の方も多いのではないでしょうか。しかし、これは法律に違反する認識です。労働基準法により、年次有給休暇は*パートタイムやアルバイトなど、雇用形態に関係なく、全ての従業員に付与すされます。適切に運用しなければ、労働基準監督署からの是正指導や罰則の対象になる可能性もあります。

誰にどのくらい有給休暇を付与すべきか?

年次有給休暇は、一定の条件を満たした従業員に対して、雇用形態にかかわらず付与する義務があります。例えば、週30時間以上勤務するパートタイマーやアルバイトには、正社員と同様の付与日数が適用されます。また、週の労働時間が30時間未満の従業員には、「比例付与」によって、勤務日数に応じた有給休暇が付与されます。

通常の労働者に付与される有給休暇日数の例
勤続年数 有給休暇日数
6か月 10日
1年6か月 11日
2年6か月 12日
3年6か月 14日
週30時間未満の従業員への「比例付与」の例
勤続年数 週4日勤務 週3日勤務 週2日勤務 週1日勤務
6か月 7日 5日 3日 1日

有給休暇を付与しないリスク

有給休暇を正しく付与していない場合、以下のようなリスクが発生します:

労働基準監督署からの是正指導や罰則

有給休暇を適切に付与していない場合、違法行為として罰則が科されることがあります。有給休暇が年10日付与される場合は、付与された日から1年間に5日は取得義務があります。

従業員からの不満や士気低下

有給休暇が取れないことは、従業員の不満に直結し、職場の士気にも悪影響を与えます。場合によっては、離職の原因にもなりかねません。

企業イメージの低下

適切に権利を保障しない企業は、社会的な信頼を損なうリスクがあります。近年では、SNSや口コミサイトでの評判が企業に与える影響も大きいため、コンプライアンス違反は会社のブランドや採用にも悪影響を及ぼします。

有給休暇を正しく運用することで得られるメリット

有給休暇を適切に付与し、従業員が休みやすい環境を整えることで、従業員のプライベートの充実やワークライフバランスが改善されます。リフレッシュした従業員は、意欲を持って仕事に取り組むことができ、業務効率や生産性の向上につながります。結果的に、企業としてもより健全な成長が見込めるでしょう。

経営者の方・人事担当者の方へのメッセージ

「有給休暇は正社員だけ」という認識は、時代に合わないばかりか、法律違反にもつながります。*全従業員への有給休暇の付与は、企業として守るべき基本的な義務です。有給休暇を正しく運用することで、従業員が長く働き続ける職場を実現し、企業の成長を支える礎を築くことができます。

ぜひ、有給休暇の適切な付与を実践し、従業員のやりがいと職場環境の向上を目指しましょう。

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