何もできない状態の人材が「自分で考える」ようになる指示とは?

明確な指示で自立をうながす

新規採用や配置換え、昇進などにより発生する
「何もできない状態の人材」に対する「適切な指示」とはどういったものでしょうか?

この「指示」がしっかりできないと、

「仕事がつまらない」
「この仕事は自分に合っていない」
「辞める良い時期なのかも」

といった、定着とは真逆の状況におちいりがちです。

一方、適切な指示を与えられれば、

「成長できる指示をもらえてやりがいがある!」
「この会社でなら長く働ける!」

と思ってもらえるチャンスでもあります。

3つの重要な指示要素

指示には重要な3つの要素があります。

TipsWhat(何を)
Way(どうやって)
Reason(理由)

例えば、「園児の生活支援が必要な保育現場」での次のような指示、どう思われますか?

 

ベテラン保育士:Aちゃんが、給食を残すことが多いから改善してみて

新人保育士:どうすれば良いでしょうか…

ベテラン保育士:なんで残すのか聞いてみると良いと思うよ

新人保育士:どういう聞き方をすれば?

ベテラン保育士:何日かに分けてヒアリングすればわかると思うよ

 

ベテランは、その経験で「何個ものWay」を考えつくので上記のような会話をしがちですが、
上記の例だと、一見Wayを示しているようで「Whatを重ねているだけ」になってしまっています。
これだと、ノウハウを持たない新人は、指示をされても動けません。

POINTまずは残す食事のメニューを分析してみたらどうかな?
特に嫌いなものがなかったり、内容に共通点がみつからないようであれば、
食事そのものが問題じゃないのかもしれないから、根本原因を探してあげる必要があるよね。

ここまで伝えれば本物のWayと言えるでしょう。

動き辛い指示が続くと、部下はこんな風に考えるようになってしまいます。

「いつも上手く動けない」
「自分にはこの仕事が向いていないのかも」
「もっと気持ちよく働ける仕事に変えようかな」

こうしてやる気を失わせてしまったり、
定着からほど遠い気持ちにさせてしまうので、
指示出しの際には注意を払う必要があるのです。

指示する側のキャリアがあれば、幾つもの「Way」を思いつくだけに、
意識していなければ気づき辛い点と言えます。

また、指示の際には同時に「Reason(理由)」を示すことで、
他の事案についても自分から理由を探すようになり、

仕事を「覚える」から「考える」にシフトさせ、
自立する人材の育成へつなげる事ができます。

 

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