「なかなか良い人材が定着しない」「採用に失敗したくない」といった悩みをお持ちではないでしょうか?
人材の確保・育成は企業の成長に直結する重要なテーマですが、限られたリソースの中でどのように取り組めばよいのか、悩まれることも多いと思います。
今回は、リーマンショックから2年経った平成22年、東京商工会議所の産業人材育成委員会によって作成された、「中小企業の人材確保・育成10カ条~企業成長の源泉は人材にあり~」を参考にしながら、実際の経営に役立つ具体策と当事務所のサポート内容を交えて、人材戦略について考えていきたいと思います。
【中小企業のための人材確保・育成10カ条】
1.働くことが楽しくなるような事業分野で勝負(人材確保・育成10カ条第1条)
2.明確な方針を分かりやすく伝えよ(人材確保・育成10カ条第2条)
3.トップが先頭に立って必死で育てる(人材確保・育成10カ条第3条)
4.採用ミスは致命傷(人材確保・育成10カ条第4条)
5.人が育てば企業も育つ(人材確保・育成10カ条第5条)
6.部下の育成は仕事の一部(人材確保・育成10カ条第6条)
7.制度や仕組みだけでは動かない(人材確保・育成10カ条第7条)
8.中小企業らしさに誇りを持つ(人材確保・育成10カ条第8条)
9.真似ずに学べ(人材確保・育成10カ条第9条)
10.経営者は教育者(人材確保・育成10カ条第10条)
引用:「中小企業の人材確保・育成10カ条~企業成長の源泉は人材にあり~」:東京商工会議所
1. 「働くことが楽しい」と思える職場を作る
まず一つ目の提言として「働くことが楽しくなるような事業分野で勝負」と述べられています。
これは単に楽しい雰囲気を作るという話ではなく、社員が仕事にやりがいを持ち、自分の成長を実感できる環境を作る ことが重要だということです。
実践のポイント
- 企業の強み を明確にし、「この会社だからこそできる仕事」を考える
- 事業の目的やビジョンを社員と共有し、共感を得る
- 経営者自身が「楽しく働く姿」を見せることで、社内の雰囲気を変える
2. 経営者の想いは伝わっていますか?
次に、「明確な方針を分かりやすく伝える」ことが重要だと述べられています。
経営者がどれだけ素晴らしいビジョンを持っていても、それが社員に伝わっていなければ意味がありません。
伝えるための工夫
- 企業理念やビジョンを「日々の業務にどう関係するのか」具体的に説明する
- 社内ミーティングや1on1を活用 して、双方向のコミュニケーションを増やす
- 「理念を守るとこんな良いことがある」という成功事例を社内で共有する
3. 「人が育つ会社」はどう作る?
「人が育てば企業も育つ」とされています。
しかし、「育成したくても時間がない」「何から始めればいいか分からない」 という声をよく聞きます。
実践のポイント
- OJT(実践型育成) を取り入れ、学びながらスキルを習得できる環境を作る
- 外部研修を活用し、経営者や管理職も一緒に学ぶ
- 「成長の見える化」を意識し、定期的なフィードバックを行う
4. 採用ミスを防ぐためにできること
「採用ミスは致命傷」という言葉には、多くの経営者が共感されるのではないでしょうか?
せっかく採用した人材がすぐに辞めてしまったり、社風に合わなかったりすると、大きなコストがかかってしまいます。
採用で重視すべきポイント
- スキルよりも 「価値観の一致」 を重視する
- 採用時に 会社のリアルな課題やマイナス面も伝える(ミスマッチを防ぐ)
- 採用後のオンボーディング(導入研修や定期フォロー)を強化する
5. 制度ではなく、信頼関係を重視する
「制度や仕組みだけでは動かない」と述べられています。
規則やマニュアルを整えることも大切ですが、それだけでは組織は変わりません。
実践のポイント
- 制度を社員と一緒に作り、納得感を高める
- 経営者や管理職が率先して制度を活用し、実践する
- 「ルール」よりも「信頼関係」を優先し、社員の声を大切にする
まとめ:人が成長すれば、企業も成長する
人材の確保・育成は 短期間で成果が出るものではありません。
しかし、一つひとつの取り組みを積み重ねることで、確実に組織の力となります。
〇ビジョンを社員と共有する
〇採用時に「価値観の一致」を重視する
〇社員が成長できる環境を作る
〇経営者自身も学び続ける
「人が育つ会社」は、経営者の意識と行動で作られます。
当事務所では、「うちの強みって何だろう?」など、経営者様向けに、経営のビジョン策定や組織づくりの支援 を行っています。強みを活かした採用・育成戦略を一緒に考えてみませんか?中小企業の経営者の皆さまが「人と組織を強くする」ためのお手伝いを致します。
無料相談も受け付けていますので、お気軽にお問い合わせください!